学習院大学任意団体銭湯愛好会ブログ

学習院大学を拠点とする銭湯を愛する大学生のサークルです。

銭湯大使ステファニーさんのトークショー

フランス人の感じる銭湯の魅力~

4月13日19時より、荒川区西日暮里にある富来湯の目の前にあるフロマエカフェで日本の銭湯大使ステファニーさんによるトークショーがありました。

 

まず、フランスにおける入浴習俗について、私が知る限りでは17世紀には入浴するということは習俗としてなかったと記憶していた。マリーアントワネットの逸話を知っているからである。(フランスに嫁いだ時に風呂が無いからバスタブを持ち込んだというもの)

しかし、どうやらそれ以前にはお湯で体を洗う習俗はあったらしく、16世紀ごろにフランス王朝によって禁止された経緯(お湯で体を洗うことが病気になると信じられていたこと)があるようだ。

その後、禁止は解かれるが、日本のようにお湯を溜めて入浴するというものではないのが、フランスの入浴習俗らしい。

 

ステファニーさんが銭湯に魅かれて行く発端は、大学時代の留学中に友人に誘われ、豊島区の妙法湯を訪れたことがきっかけとしてある。

最初は他人に裸体を見せるという行為に抵抗感もあったが、銭湯にいる人々は気にしていないことに気が付く。また、常連客やオーナーとの会話や繋がりが心を癒し、湯につかり体を癒す。それは学びの場であり人々の環である。

一端、日本を離れるも、再度来日する機会があり、その中で社会人として生活することに疲れを覚える。

そして、銭湯に再び訪れることになり、銭湯は全ての人が居場所となると感じ、銭湯が好きだと明確に意図する。

多くの銭湯の存在をしり、巡り、銭湯の良さを多くの人に知ってもらいたいと、情報発信を行う。

 

その後2015年に銭湯大使に任命され、より一層の発信を行うこととなり、イベントの企画参加から国内外問わずメディア発信を行い、地方の銭湯をめぐるなど、銭湯研究家として最も精力的に活動している人間である。

 

ステファニーさんが思う銭湯の魅力は大きく2つで「美容と健康・個性」だという。

美容と健康については、HSPヒートショックプロテイン)と称される体内のデトックス効果の促進によって心身の健康だけでなく、スキンケアなどの美容効果も期待されるというもの。女性は特に関心を持ついいことが盛りだくさんの効用だと私は認識している。

もう一つ「個性」とは、数は減っても500軒ほどある銭湯は、一つとして同じものはない。個々の銭湯オーナーの資本力にも左右されるのだが、それ以上に銭湯の立地や歴史が個性として色濃く残っているのである。

多々書き連ねたい気持ちもあるが、割愛し、何故、フランス人のステファニーさんが銭湯に魅かれて行ったのかをメインに理解を深め、私自身がなぜ銭湯に行くのかを再度考える機会になったトークショーは充実したものでした。

片鱗的に‥

ステファニーさんとは柳澤さんの紹介でお会いしてから、当会を設立する以前から懇意にさせていただいているのですが、部分的に様々なお話を聞かせていただいていたため、今回のように包括的にお話いただけたことは再認識する手助けとなりました。

知っているつもりで知らないことは多く、それを認識することが重要なのだと感じました。

飽くなき探求心と終わりなき向上心が、自他を導けるはずと、思います。