学習院大学銭湯愛好会!

学習院大学を拠点とする銭湯を愛する大学生のサークルです。

新歓後です。

大幅に会員が増えましたね。

新歓期の新規入会者数は合計9名(男4名・女5名)です!

当会にとっては大躍進ですね。

代表としてはやりたかったことができる、という意気込みはありますが、当会のスタンスは主体性を最大限尊重した自由な活動ですので、代表がやりたいことを突き通すことはナンセンスなので、如何にして会の活動を行っていくのかが、今後の課題となるでしょう。

4月11日に新歓食事会を行いました。

今回は食事会メインの銭湯会という形で企画しまして、0次会を文京区豊川浴泉で行い、新入会生は都内で銭湯は初めて、という人もいましたね。社会人の方で鍼灸師の小林さんや東京外国語大学銭湯同好会の辻さんが参加してくださいました。

今回は伝統的な銭湯を知ってもらって、今後、様々な銭湯を見て個々の特色を感じてもらえれば、もっと魅力を知ってもらえるのではないかと思います。

1次会で食事会を行いまして、場所は目白にある小苦楽という昼は喫茶とお稽古のお店で夜は居酒屋をしている古民家風のお店で行いました。

学生の行くところではないだろう、という指摘もあるかもしれませんが、今だからこそ良い感性を磨いてほしいと思い、場所を決めました。

新入生・社会人・学生、和気あいあいと、美味しい食事をいただきまして、良い時間を過ごせたとおもいます。

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豊川浴泉の前での集合写真(その1)

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豊川浴泉前での集合写真(その2)

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食事会場の小苦楽(新宿区下落合3-21-5)の外観

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いただいた食事の豆乳鍋。この後チーズリゾット風の雑炊になりました。

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参加者の写真(その1)

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歓談風景(その1)

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食事会後の集合写真(その1)

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歓談中の写真(その2)

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食事中の写真

新歓最終日です

本日6日が新歓最終日です。

おはようございます。

本日16時まで学習院大学富士見会館3F集会所にて、新歓ブースを設置しております。

昨日までで、計8名が入会されました!

今日も増えるといいですが…。

新歓期間中間経過発表

5日現在で…

本日5日は、代表1人で15時までの常駐となっています。

それ以降は、人材がいないので、できません…

現在、新規入会者が計5名(男子1名・女子4名)となりました。

これは喜ばしい限りですね。

色々と考えなければならないことが増えますが、今まで一代限りでなくなることを想定していたことが原因ですので、そこは改めていかなければと思います。

今後の運営上の課題

現在、新入生及び執行部「四職会」のグループラインを立ち上げることを考えております。四職会を除いた会員はほとんどが4年生のため、活動に積極性を持つことは困難であると考え、新入生の活動意欲を削がないためにも区分した運営を行うつもりであります。

また、当会の現役四職会メンバーの引退時期についても11月の学祭後と正式に決定しました。それまでに、後輩に譲れる体制を創り出していく予定です。

新体制を作るにあたって、当会の会則を見直す必要もあります。

会費条項やインカレ条項、OB会条項等、変更する点は多岐にわたりますが、11月までに後輩や四職会をベースに議論を深めていきます。

そして、代表を中心に当会を支えてくださった皆様には、今後とも当会をよろしくお願い申し上げ、最後まで全うする意気込みとさせていただきます。

新歓期間なんですよねぇ…

新入生歓迎期間は4月2日から6日まで

4日現在で…

今年の新歓では、昨年の失敗を踏まえて、チラシの配布方法を見直し、特設ブースの銭湯色を明確に打ち出し、1年間の活動内容や当会の活動目的等を詳細に伝えることを主として行動しております。

3日に新規入会者が3名(男子1名・女子2名)決定しました。

彼らは、最初から入会を志して来場してくれた頼もしい新入会者だと、期待しております。

とにもかくにも、当会の存続は維持されそうなため、現段階で認められる運営体制の不具合をできる限り解消し、後輩に譲り渡すことができるよう見直しを進めなければと考えています。

また、今後、彼らを一人前の学習院大学の銭湯愛好会員に育てるのが、代表の残された1年間の課題となりそうです。

近いうちに、新入生銭湯会を企画いたしますので、社会人の皆様始め、当会に興味ある方は、参加していただけるとありがたいです。

準備について

学祭同様、当会の深刻な人材不足は、新歓にも多大なる影響を与えまして、今回は、銭湯もりあげ隊のメソポ田宮文明さんが手伝いに来ていただきました。

おかげさまで内装は良い仕上がりになり、当会に興味をもっていただけるインパクトを醸成することができたと思っています。

その他、当会のポスターを作成していただいた田井中さんや法被を作成していただいた西村さん等、多くの方々に支えられ、着実に進歩していることを確信しております。

この場を借りて厚く御礼申し上げます。

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メソポ田宮文明さんに来ていただきました

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代表の宇佐見です。

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メソポさんと作った会場ですね(その1)

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メソポさんと作った会場ですね(その2)

 

銭湯レポート(豊川浴泉)

豊川浴泉

基本情報

住所 文京区目白台1-13-1

最寄り駅 都電荒川線早稲田駅 徒歩5分

オーナー 岡嶋

定休日 月 金

電話番号 03-3941-7856

営業時間 16時~23時30分まで

サービス 手ぶらセット有 ドライヤー持ち込みOK(備え付け有料も有)

 

テーマ

学習院最寄り、古風で粋な街に愛される銭湯>

豊川浴泉は、銭湯レポートで今回選択した銭湯の中で最も古風な作りを残した、伝統的な銭湯の姿で、創業が昭和25年の作りを守ってきている。壁やタイルや内装は修復し、清潔感があふれ、浴室内の緑が清々しさをも演出している。

 

創業が昭和25年であるという伝統的な銭湯を裏付けるように、現在は祖父・父・娘の3人で切り盛りしている銭湯であるが、初代は曾祖父にあたるひとで、親子4代続く銭湯である。

元々は、岡嶋家以外の人が営業していたところを初代が購入し、その後直し、現代にまで残るその姿を成したという。2代目曰く、初代は元大工で創業当初の資源が乏しい社会情勢にも関わらず、街の人々のために立派な銭湯を建てることから、がっしりとした格天井や梁がある作りとした。そして、街の評判は目白台の御殿と称され、大変賑わいを見せたという。

また、元大工であることから深川の木工所とのつながりがあり、それを薪にし燃料としていたらしい。現在ではガスボイラーに改修しているが、管理面や近隣への配慮という街への思いやりを大切にする銭湯である。

 

豊川浴泉に関して、話を聞き最大の関心を覚えたことが、銭湯文化の波及の真髄を見いだせたということである。「銭湯業界には親類や親族、北陸出身者が多い」ということが一般的に言われているが、そのキッカケとしての心理を見ることができた。

初代が銭湯を開業した当時は、薪による湯沸かしで管理も人手が必要で、それらの人員を自らの出身地方である北陸から呼び寄せたということだ。そこで浴場経営のいろはを教え、意欲のある人間には自ら銭湯を作る手伝いをしたという。(5店舗作った)

これは東京における銭湯文化の下支えと発展の起点となる銭湯の一つということができるだろう。

 

銭湯の人材を育てるということについて、尋ねたところ、自分や従業員の方とは家族同様であり、自分が従業員の環に加わるのと同時に、従業員も家族の環に加わるということを話されていた。銭湯を皆で守っていくという意識が育まれ、自らが銭湯を継ぐという意識は一種の銭湯文化への思い入れとして紡がれたという。

しかし、現在では、エネルギー革命によって薪から重油、そしてガスに変遷し、それにより人手がそれほど必要ではなくなったという。これによって、銭湯を継ぐという意識が半ば創業家の使命に成り代わり、他者による銭湯文化を守る、もしくは個々の銭湯を守るという意識が育たない結果となってしまったのではないかとも感じた。

 

一方で、銭湯文化への認識として、家庭風呂の普及による業界の打撃は大きくあるという。しかし、銭湯には家庭風呂には無い豊富な湯水と解放感があり、その中でお客様は銭湯を利用するという選択をとってもらえたら嬉しいと言っている。

 

選ばれる銭湯としての豊川浴泉の歩む道は、お客様にどれだけ快適に過ごしてもらえるかということを念頭に置き、日々経営しているという。

私も入って感じていたが、豊川浴泉はどのお客様も疲れをいやし、喜んで帰ってもらうということを命題としているようで、温度は他の伝統的な銭湯に比べ入りやすい温度に調整してあり、長々と浸かる楽しみも多い銭湯である。

快適に過ごしてもらうための必要条件は温度だけでなく、最大なものとしては清潔さである。公衆浴場のどの銭湯もそうだが、清潔感は銭湯の第一印象に直結し、いうなれば、どんなに古くてもきれいであることによって、その古さは磨かれ味のあるものとなるのである。

 

豊川浴泉の快適さの追求としては、湯船に浸かるだけでは終わらず、脱衣場に流れているリラックスを促されるBGMと落ち着きをもたらす静音性が自慢としてある。

お客様が来店されるときには世間の忙しなさがあっても、湯上りにはほっこりとした笑顔と挨拶で帰られるということが何よりの喜びとオーナー一家は語る。

 

現在、豊川浴泉では、文京区浴場組合が主催する銭湯ミュージアムという企画展示を行っており、写真家の橘田龍馬さんによる「銭湯でポートレート」という題で写真家と被写体のコミュニケーションの艶やかな写真や躍動感あふれる写真などが、フロント・脱衣場・浴室に飾られている。一枚一枚をじっくりと眺めることも、日々の生活からは乖離した時間を演出させ、リラクゼーションの世界に飛び込むことができるだろう。

 

壁絵には、銭湯絵師のナカジマさんによる絵が描かれており、女湯には天竜川の渓流が、男湯には富士山が大きく構えている。

私個人としては、天竜川を銭湯絵としてみたことは初めてだったので、銭湯絵=ザ・富士山という王道パターンの認識はあくまで印象操作なのかとも思った。残念なことに、男性は通常では女湯を覗くわけにはいかないので写真でカバーしていただきたい。

 

豊川浴泉には、4日18時より銭湯会で訪れる企画を当会で立てているので、時間がある方は、銭湯にご一緒させていただきたいと思っております。

リラクゼーションの世界へ行きませんか?

 

取材・記事 学習院大学 任意団体 銭湯愛好会 代表 宇佐見和希

銭湯レポート(湯どんぶり栄湯)

湯どんぶり栄湯

基本情報

住所 台東区日本堤1-4-5

最寄り駅 三ノ輪駅 南千住駅 それぞれ徒歩11分

オーナー 梅田清治郎

定休日 水

営業時間 14時~24時

電話番号 03-3875-2885

サービス 無料リンスインシャンプーとボディソープあり

 

テーマ

<クリーンエネルギーで快適且つどんぶる銭湯>

湯どんぶり栄湯(以下、栄湯)の特徴を紹介する際に、何から紹介するべきかと考え、まずその設備と規模と質の高さを私は紹介し読者の方が興味を持ってもらいたいと思う。

設備としては、今年5月15日にリニューアルオープンし、天然温泉・超軟水・多種多様な湯舟・岩塩サウナ・マッサージブースが主たるもので、それぞれオーナー夫妻の思い入れが反映された内容であり、個別に取り上げていきたい。

 

天然温泉は栄湯の魅力の一部分としてHPにも大々的に掲げられるほどの要素であるが、これにはやはり日本人が温泉という文字に弱いということが考えられる。東京都内で温泉が出ることは珍しいことではないが、栄湯の温泉は何と言っても上質で不純物の少ないアルカリ泉質で主成分としてメタケイ酸系物質による美肌の湯である。

 

超軟水は軟水器を使用し、水の中に含まれている不純物としてのカルシウムイオンやマグネシウムイオンを取り除き、ナトリウムイオンと交換することで、肌触りの良いお湯となり、保湿効果や保温効果、シャンプー等の泡立ちの良さ等、良いことばかりだが、栄湯は超軟水と天然温泉が組み合わさった稀有な銭湯で、通常、軟水化してしまうと温泉の有効成分も不純物として取り除いてしまうのだが、栄湯はメタケイ酸系泉質のため、陽イオンを交換する作用で取り除かれることがないという特徴があるため、相反する温泉と軟水が並存している。

 

多種多様な湯舟については、栄湯のネーミングの「湯どんぶり」という部分に関わってくる。栄湯には、全部で7種類(さらに細かく機能で分けると8種類以上)ある湯舟が、丼物に数多く種類があることと似ているということから、「湯どんぶり」という名前が決まったという。露天風呂(ナノファインバブル)・壺風呂・岩風呂(薬湯)・水風呂・バイブラ・座湯・寝湯・電気湯という種類の豊富さは、面積的広さが無ければ叶うことができず、オーナー曰く、露天風呂のスペースは偶然銭湯の敷地の裏を売ってもらえたことから確保することができたという。ちなみに、前々からその土地を狙っており、手に入ったら露天風呂にするという考えは持っていたようだ。

 

そして、岩塩サウナは、銭湯のサウナとしてはとても立派でヒマラヤ岩塩を使用したことで、しっとりとじっくりと汗をかき、血行を促進するだけでなく、呼吸器系の疾患にも効果(気管支の拡張等)があるらしく、喘息持ち等であれば是非とも利用したいところであり、また、サウナの利用料金は200円と比較的安価である。最近になり、オーナー夫妻が岩塩サウナの有効性を再確認し、また一つ栄湯の特色が増えたと話していただいた。

 

マッサージブースが併設されている銭湯は、なかなか見ることができないと私は考えている。銭湯ではマッサージチェアを設置していることは多いが、マッサージを銭湯で行ってもらえるということは、湯上りで体がやわらかなうちに芯からほぐしてもらえるということであり、日常生活として銭湯を利用しながら、たまのご褒美に利用していくお客様も多いのではないだろうかと思いつつ、私も利用してみたいと常々思っている。

 

ここまで、銭湯の設備を中心に栄湯の魅力を伝えてきたが、次に、栄湯独特の湯沸かしシステムやオーナーの展望について取り上げたい。

 

栄湯の湯沸かしシステムは現在、太陽光熱とガスボイラーを併用したもので、太陽光熱を利用している銭湯は都内で唯一ここだけである。このシステムを導入したのは先々代のオーナーである清治郎さんの祖父にあたり、当時としても最先端であり、栄湯の屋上に上がると集熱管が張り巡らされており、季節によって変化はするが最大で40度~45度程度のお湯を沸かすことができるという。太陽光熱によりある程度水を温めることで、ガスボイラーで加熱する熱量を削減することができ、ガスボイラーを利用することによる最大の弱点の一部である使用コストの削減にも直結できるという。また、栄湯の水質が良いことは先に述べたが、それゆえに太陽光熱システムは栄湯にとっては最適ともいうことができる。通常、銭湯の配管は長年使用し続けると、配管の中が不純物の堆積によって詰まったり熱効率が低下したりと故障するものなのだが、栄湯においてはこの問題が比較的少ないようで、これは水質の良さが起因しており、太陽光熱システムの集熱管の破損やメンテナンスがほぼ必要ないということがあるようだ。

 

また、システム的展望として、オーナーはガスボイラーに加え、薪ボイラーの導入もできたらいいというようにも述べる。ガスボイラーと薪ボイラーにはそれぞれ良悪があり、ガスは管理が容易であるがシステム上加熱し続けることができないため湯船の中で温度の斑ができてしまいお客様の利用によって温度が下がると再加熱しても元の温度に回復しにくいのに対して、薪は管理が難しいが、狙いの温度に達した後に弱火~とろ火で加熱し続けることが可能で湯船の中で斑ができにくいこととお客様の利用によって温度が下がり再加熱をしても火力が調整できるため元の温度に回復が容易であるということがある。また、ガスは災害時に停止してしまうと、銭湯の災害時の拠点としての利用価値を損なってしまうため、薪であれば配管が無事であれば営業することができるという。

栄湯は地域に密着した銭湯であり、その中で銭湯がどのような役割を担っていくのかという将来性と価値を見出しながらオーナーの梅田夫妻により具現化した銭湯のようにも思える。

 

オーナー夫妻に栄湯の自慢と魅力について質問したところ、清潔感とお客様との関係の2つをあげられた。

清潔感は、銭湯には無くてはならないもので、脱衣場や浴室の全てを綺麗に保つことはもちろんのことながら、臭気や空気の流れに至るまで気を配り、お客様の五感全てに配慮したサービスを提供できることを心がけており、その精神はお客様との関係性にも反映されている。銭湯を利用するお客様は多様で、その中で人間関係として反りが合わないということもあり、相談を受けることがあり、それらに対しては、時間帯をずらすことをアドバイスするなど、如何に快適に入浴していただくかと対応を徹底しているとのこと。

 

最後に、栄湯の町とのかかわりと歴史についてである。

栄湯の周辺は、山谷と呼ばれる日雇い労働者の町として発展しており、利用客層としては一人暮らしの労働者が旧来より多く、日々の疲れをいやし、独り身ゆえに交流を求め楽しむ場としての役割を持ち、今では外国人労働者や地方から来た学生が加わり、以前の山谷としての悪評が変化しつつある。梅田夫人によると、嫁いでくる当初は抵抗感と不安感を抱いていたと話していた。

しかし、旧来の悪評の反面、下町気風の強い土地柄にある銭湯が地域コミュニティと個人を繋ぐ役割を担っており、長く通い続ける常連客が多いようにうかがえる。

 

まとめに…

湯どんぶり栄湯には、当会ではリニューアル後から訪れるようになった銭湯で、以前の姿を知らないのだが、栄湯は今も昔も挑戦し続けるオーナーたちと元来のコミュニティを維持しながらも新たな客層と銭湯の価値を見出す場所であると感じました。

湯を楽しみにする・コミュニティを楽しむ・オーナーと楽しむ。

この3楽はきっと訪れる際に、銭湯文化の魅力を深め、銭湯を楽しむということを手伝うのではないでしょうか?

万年湯銭湯レポート

万年湯銭湯レポート

 

基本情報

住所 新宿区大久保1-15-17

最寄り駅 新大久保駅 徒歩5分

オーナー 武田信玄

定休日 土

営業時間 15時~24時

電話番号 03-3200-4734

サービス 無料リンスインシャンプーとボディソープあり・無料貸しタオル1枚あり

 

テーマ

<異国人街にあらわれた信玄の隠し湯

万年湯の特徴として、真っ先に感じられることはその外観及び内装と軟水だと私は考えている。万年湯は、昨年の8月21日にリニューアルオープンし、和モダンなテイストの銭湯として再スタートした銭湯である。

 

万年湯のデザインを行ったのは、文京区ふくの湯や墨田区御国湯、板橋区第一金乗湯などを手掛けた今井健太郎氏で、それらを訪れてみると似通った点を見つけてしまうことも多いが、それ以外の点も万年湯には多くある。

万年湯の利用客数はリニューアル後から現在に至るまで、銭湯としては珍しいほど大量のお客様が来訪し、それは日常として利用する人や観光客、高齢者や若者、国籍や人種などの様々な要素を飲み込んでおり、1日あたり300人~350人が利用し、多い時では400人以上が利用するという。

しかし、万年湯は決して面積の広い銭湯ではないのに対して、不思議なことに人による圧迫感をあまり感じない銭湯でもある(限度はあるが)。この点について、オーナーはそのあたりを巧妙に考えたうえで設計してもらっていると話しており、的を射た戦略が地の利を生かしていると感じられる。

 

湯舟へのオーナーの熱意として、すべての銭湯の悩みの一つとしてある温度管理の問題がある。万年湯ではガスボイラーを使用しているため、温度が下がった時の再加熱では元の温度に回復しにくい傾向があり、水で埋められるとエネルギーロスが発生しやすいという側面がある。それに対して、高温風呂(約44℃~44.5℃)と中温風呂(約40℃~40.5℃)の2種類の浴槽を用意し、それぞれ温度変化を最小限に抑えるため、多くの銭湯で湯船に設置されている水の蛇口を設置しなかったことがある。オーナー曰く、個人的な好みとしては高温風呂をもっと熱くしてもいいとのことだが、お客様が入れる温度にする必要があるが、お客様の好みの温度は人によって差があるため、高温と中温を作り、それをいじることができないようにすればお客様は選んだ上で入浴してくれる。逆にそれでもとやかく言うお客様は自分の家庭風呂でお好みにする方がいいのではないか、というように話していた。

 

湯舟の種類としては、先にあげた高温風呂と中温風呂に加え、水風呂が備えられており、高温風呂にはミクロの気泡によって濁り湯のように見えるシルク風呂、中温風呂にはバイブラ、ジェット座風呂、電気風呂が、水風呂は源泉かけ流しのため季節により温度が変化する等がある。高温風呂は慣れていない人にとってはとても熱く感じるため、選ばれた人が入れる((笑))ともオーナーは語る。

 

そして、最大の魅力であり万年湯の自慢でもある軟水は、リニューアル後に導入され、都内屈指の強軟水ではないかと私は感じている。しかし、リニューアル後から爆発的に増えた利用客数はオーナーの予想を超えた一面もあり、当初、お客様が集中する日曜祝日では軟水が営業途中できれてしまうといったハプニングもあった。現在では、新たに軟水器を増設し、毎日多くのお客様に上質でスベスベの軟水を提供している。軟水を導入してから、お客様から肌の調子が良くなった、との声もあり、オーナー自身も敏感肌とのことでお客様も自分も喜ばしく満足のいく湯となったとも語っていた。

 

万年湯の創業は昭和36年。現在3代目で祖父・父から代々受け継いできている。

信玄さんが銭湯を継ぐこととなる契機は先代が重病になった時で、それまでは明確に銭湯を継ぐということを言われてきたわけではなかったとのこと。しかし、代々銭湯を経営してきたとのこともあり、少なからず家業を手伝っていたことやその借金等の負の側面もあったため、半ば仕方なく継いだという経歴がある。

銭湯を経営することは、苦悩と葛藤の連続で、どちらかといえば他者に勧められるものではないと言う。ただ、今現在、銭湯を精いっぱい経営し頑張ってきていることには自信を持っており、すべてを振り返るときに風呂屋でよかったと思えるように頑張っているとのこと。

 

オーナーは今の万年湯について、自分の店であることに愛着をもち、それがお客様に評価されることが、銭湯を経営する上で嬉しいことでもあると語っていた。

以前の万年湯は先代が作り上げてきた万年湯であり、設備や内装で自分の思い通りにいかないことも少なくなかったらしく、その点、リニューアル後は自分の店として更なる自覚を持ち、より一層努力することができるとも話す。

 

先代から受け継ぐ、一種の伝統とそれに対する自己のアイデンティティーの葛藤を今の形に具現化し、自らの将来を拓くことが、未来の銭湯文化の担い手にとって必要であるというように私は感じている。

 

そして、私たち銭湯好きはあくまでお客として感想を持つのであって、やはり経営者の方々にはそれ以上の苦悩があり、それを理解した上で、業界として応援することも大事だが、個々の銭湯を愛し、自分の好きな銭湯を見つけ、通い、少しでも寄り添えるような関係も望ましいのではないかと改めて自らのスタンスを考え直す契機となりました。

 

取材 東海大学 寺牛恒輝

記事 学習院大学 宇佐見和希